前回に引き続き「部下ができた人へ~シンプル・マネジメントのすすめ③」です。今回も新しく部下や後輩ができる人、また現在も部下がいるがもう一度、自分のマネジメントを見直してみようかなと思っている人向けのコラムです。

 ■相手を知る

私たちは人を評価するとき、知らず知らずに「好きか、嫌いか」「敵か、味方か」などを判断してしまいがちです。
そして一度その結論を出してしまうと、なかなかそれ以上は知ろうとしなくなってしまいます。
上司は部下の性格や仕事の能力、過去の業績は知っていても、今、どんな状態で、助けが必要なのかなどを、よくわかっていません。
自分のわかっている範囲と過去の情報で、接してしまいがちなのです。
しかし、大切なのは、常に「今」です。
現在の状態を知らなければ、彼らと関係を築くこともできず、能力も引き出すことができません。
わかったつもりのままでいたり、知ることを面倒に思わず、ちょっとの隙間時間で部下について考えることです。
散歩しながら、コーヒー飲みながらでも良いので考える時間を作りましょう。
そして、いくつかのシンプルな質問を考え、自分が答えられない、知らないということに気づくことが、次への行動へとつながるのです。

■2つの時間

本当は部下全員とゆっくり話をしたいと思っていても、現実は時間に余裕がない。
それでも、話をするためには躊躇せず、見かけたら声をかけることです。
自分から声をかけることが大切で、そのためにはこういう話をしようと準備しておくことがポイントです。
毎日一人一人のことを考えで質問をストックしておく。
その積み重ねがコミュニケーションを交わす起因となります。
3~5分、部下と話す時間を作る。
同じように、部下について考える時間を作る。
この2つの時間を作ることが、今のチームや組織を変えていけるでしょう。
今回はここまです。次回も続きます。