「面接官の評価にブレがある、、、」そんな課題を人事の方からお聞きします。

ぜひ「構造化面接」を取り入れてみてはいかがでしょうか?

構造化面接とは、臨床心理学におけるアプローチのひとつで「自社の採用要件を明確にした上で、あらかじめ評価基準と質問項目を決めておき、マニュアル通りに質問していく」という面接手法です。

特にオンライン面接で有効と言われています。

今やオンライン面接は一般的で多くの企業が導入していますが、やはり対面面接に比べると雰囲気や表情が伝わりにくく、対面だったら感じ取れる小さな相槌も、オンラインではほぼ感じ取れないために話を伝わっているのかよく分からないことも多いことが事実です。

構造化面接は質問が決められているので、自由に会話をする面接よりもスムーズに進めることができます。

構造化面接では評価基準と質問項目を決めておくため準備が必要です。

準備をすることがデメリットとなる可能性もありますが、優秀な人材の獲得をするために明確化しておきましょう!

ポイント1:評価基準を決める

具体的に何を評価するのかの評価項目だけでなく、どのように評価するのかの評価基準を設定することが大切です。評価項目・評価基準は自社がどのような人材を採用したいのか、採用基準を具体的かつ明確にする必要があります。

・求めるスキルや経験・求める人物像

・人材の持つ価値観やマインド

・自社で定着・活躍するための適性や能力

こちらを具体的にしてきましょう。

ポイント2:質問項目を決める

評価基準を決めたら起点となる質問を決めていきましょう。

主体性、協調性を確認したい場合は何を評価したいのかをブレないように作っていきます。そしてその質問に対して掘り下げていきます。

質問では「行動面接」と「仮説に基づく面接」の2つを用いて考えます。

●行動面接:候補者の過去の行動を掘り下げる質問を行い、候補者の能力やパーソナリティについて見極めます。

●仮説に基づく面接:「もし〜という状況だったら」という仮説に基づいた質問を行い、経験に裏打ちされた候補者の力量を測っていきます。

【質問例】

●行動面接

・チームで目標を達成した経験はありますか?

・その時のチームの課題やあなたの立場について教えてください

・どのような目標を立て、具体的にどう行動しましたか?

・最終的にどのような成果を得ることができましたか?

・前職で使用していた会計ソフトのメリットとデメリットを教えてください。

・なぜそのように思ったのですか?

●仮説に基づく面接

・広報担当者になったとして、企業の認知度向上のためにどのような企画を提案しますか。

・もし直属の部下が年上だった場合にはどのように対応しますか?

質問は定期的に見直していくことをお勧めます。SNSや口コミで質問内容が広まってしまう可能性があります。候補者が事前に回答を用意してしまうと見極めが難しくなる、また候補者のイメージも下がってしまうからです。

前職で人物像も明確になっていないまま、新卒採用の面接官をやり、一方の面接官に「よかったね、次に進めようよ」と言われて、いまいちピンときていなかったけど「いい人だったし次の面接で判断してもらおうか」と思った経験がありました。そんな面接をしてはいけません。反省をした出来事でした。

構造化面接を導入してたらそんな結果にはならなかったと思います。

ぜひ課題に合わせてご検討下さい。