マイナビ(東京都千代田区)は12月18日、「年末年始休暇と転職に関する調査」の結果を発表しました。調査によると、正社員の5人に1人以上(28.4%)が、年末年始休暇明けに同僚などが退職していた「あけおめ退職」を経験していることが明らかになろました。
また、企業の中途採用担当者の36.6%は「年末年始休暇後に退職者が出たことがある」と回答しており、年末年始は社員・企業の双方にとって節目となる時期であることがうかがえます。

■あけおめ退職を経験した正社員は28%
調査によると、年末年始休暇明けに同僚や先輩・後輩などが退職していた「あけおめ退職」の経験があると回答した人は、正社員全体の28.4%。なかでも20歳代は41.1%と、他の年代と比較して突出して高い結果となりました。

※「あけおめ退職」を経験したことがある割合

マイナビはその背景について、「20歳代は転職率が比較的高く、結果として身近な人の退職に触れる機会も多い」と分析しています(※マイナビ「転職動向調査2025年版(2024年実績)」より)。
「あけおめ退職」を経験した際の感情を自由回答で尋ねたところ、「寂しい」「ショック」「驚き」などの率直な声が多く寄せられたほか、以下のような複雑な感情も見られました。
・やはり長期休み後はとてもしんどくなるので、やはり人間辛くなるものだと共感してしまう(20歳代男性)
・寂しい感じと少し理解できて、うらやましい感じがした(40歳代男性)
・自分も何に力を注げばいいという思いと、今の会社より条件のよいところが見つかったのかなと羨ましく思った(40歳代女性)
・業績悪化による転職理由が主だったので自分も危機感を持った(50歳代男性)
・離職率の高い仕事なので驚くことはないが、人が減った分こちらの負担がまた増えると思うと辛い(30歳代女性)
このように、身近な人の突然の退職は、驚きや寂しさと同時に「次は自分も」といった自己投影や将来不安、ときには羨望の気持ちまで含んだ一様でない影響を与えることがわかりますね。

■連休中に「辞めたい」と思ったことがある正社員は3人に1人
「年末年始休暇を通じて今の会社を辞めたいと思ったことがあるか」という問いに対し、全体の30.8%が「辞めたいと思ったことがある」と回答しました。
タイミング別では、「連休中に辞めたいと思った(18.5%)」が「連休明けに辞めたいと思った(12.3%)」をやや上回っており、休暇中の思考時間や比較機会が退職意向に影響していることがうかがえます。
特に20歳代では、連休中に辞めたいと感じた人が24.9%にのぼり、若年層でのキャリア見直し意識の高さが見て取れます。

※年末年始休暇で「会社を辞めたい」と思ったことがあるか

辞めたいと感じた理由としては、以下のような声が挙げられています。
・給与や待遇への不満
・業務量の多さ
・職場の人間関係に対する疲れ
帰省や友人との会話、あるいは他社で働く親族や知人との接点が増える中で、「自分の働き方や職場環境を見直すきっかけ」となり、辞意につながることがあるようです。

■「離職のタイミング」ではなく「キャリアの節目」としてどう向き合うか
調査を担当したマイナビのコメントでは、年末年始休暇が退職のきっかけになりやすい一方で、「家族や友人と過ごし、自分の働き方を見つめ直す貴重な時間」としての意義にも触れています。
年末年始休暇は、仕事や職場の違和感に気付く機会になる一方で、今の職場の良さを再認識するきっかけにもなると考えられます。個人にとっては自律的なキャリア形成を進める好機です。
また、企業側への示唆としては、以下のような点が挙げられています。
・報酬の見直し(物価高への対応)
・働きやすい環境づくり
・休暇明けの業務負担軽減
・公平な評価制度の整備
・ハラスメントの排除 など
担当者は「年末年始休暇は離職リスクの時期ではなく、キャリアを前に進める節目と捉えることができる」とし、企業に対しては「選ばれる職場づくり」を進めることの重要性を語っています。
「年末年始休暇と転職に関する調査」は、12月1日から4日にインターネット上で実施され、有効回答数は企業833件、個人1万4289人でした。なお、企業と個人の定義は以下のとおりです。
●企業:従業員数3人以上の企業に所属する全国の経営者・役員または会社員のうち、中途採用業務を担当しており、前月に採用活動を行ったか、今後3か月以内に採用活動を行う予定のある人
●個人:従業員数3人以上の企業に所属する、全国の20~50歳代の正社員で、年末年始休暇がある人

調査結果の詳細は、マイナビキャリアリサーチLabで確認できます。
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20251218_105507/