先週の面接対策(基礎編1)に続き、面接対策(基礎編2)です。
前回は、転職活動での面接へのスタンスなどについてご紹介いたしました。今回は、実際の面接に臨むお役立ちポイントです。

面接の場で確認しよう

現在のコロナ禍ではなかなか実現できないですが、可能ならばオフィスを確認できる対面面接を希望してください。
現在のお仕事でも、取引先へ訪問される方は、お分かりだと思いますが、オフィスの雰囲気というのは各社様々です。
転職先とのマッチングのうえでは、その雰囲気も重要ですから。本社や事業所などの各オフィスは、面接の際に見学をお願いするのは基本的なことなので、希望していきましょう。
また配属部署を直接、見せていただくのがベストで、自分と同職種のみなさんが働く様子を見れば、入社後の仕事イメージをつかめ ますね。実際にそれが不可能ならオフィス全体を見渡せる場所や別部署でもお願いしてみましょう。
展示物や掲示版などからでも社風がうかがえるものです。社員がまばらにしかいない状況や整理整頓が行き届い ていない、活気がなさそうなどの印象を受ける……などは、経営状況が芳しくないことを示している場合もあります。
自分自身が体感することで、現場が発する危険サインも見逃さないようにしましょう。

自分の「売り」は「行動事実」

中途採用では募集しているポジションについて、具体的な人材イメージを持っている場合がほとんどです。
例えば、退職した前任者だったり、配属先で成果を上げている社員と比べられると思ってください。もとろん年齢や経験に応じて、そのポテンシャルを見られる場合やガチで実力を見られる場合もあります。
そして「何がやりたいか?」より「何ができるか?」が問われるのです。それだけに経験した業務内容や取得している資格、実績数値など、すべての事実や実績をもとに評価されることを、しっかり意識してください。
また質疑応答も同様です。求められているのは、ご自身が募集ニーズに合うという事実を伝えることです。
「頑張ります」「勉強します」の意欲を伝えても効果はありません。
どんなことでも、実行してきた事実や実績を伝えることを意識していきましょう。あと追加で心がけたいポイントをひとつ。
応募先の企業をしっかり調べましょうということですね。
みなさん実行しているようで、していないケースは多々見られます。自己分析だけでなく企業分析もしっかり取り組むことで、質疑応答に差が生まれます。
社会人のプロとして、事前準備を怠ることなく行動したことは、入社意欲の裏付けにもなることは間違いありません。

自分の応募書類を見直そう

もうひとつ、面接前にやるべきことは、提出済みの履歴書・職務経歴書を再確認しておくことです。面接官は、面接前に応募書類に目を通します。面接時に確認すべき内容を整理したりするためです。そして面接では、書いてある内容をもとに質問しますよね。
でもご本人がその内容を覚えておらず、矛盾する回答になってしまうケースがあります。これは面接官へ余計な疑念を持たれることになるので、注意しましょう。
また面接へ進んだことで、「実務未経験」「転職回数」「離職期間」などのハンディはクリアされたと思い込んでしまう方がいますが、勘違いされないように。そのハンディを補うプラスアルファがあるかどうかを確認するために面接に呼ばれたと思っても良いでしょう。
ですからハンディのカバートークも忘れずに準備してください。さらに怖いのは、自分でも気づかないハンディがあることです。
履歴書・職務経歴書に、多くの脈絡のない所持資格が並んでいることで興味や関心の対象がどこにあるのかわからず、ご本人の志向がむずかしいと思われてしまうケースや趣味が残業への抵抗感や長期休暇の 取得をイメージさせたりするケースです。
またサイドビジネスを懸念させたりしてしまうケースなどもありますね。
あるいは優良な人気企業からの転職や必要以上の 高学歴、必要以上の高 スキルなど、いわゆるオーバースペックを示す記述も、応募先によっては自社への適応力や勤続への懸念をもたれ場合もあるのです。
(これは致し方ないですけどね)
これらは、面接官の突っ込みどころですから、応募先の視点に立って、自分が記述した内容を今一度、チェックしてみることをおすすめします。
中途採用では、面接や評価の判断は、人事専門の面接官ではなく、現場主体の面接である場合がほとんどです。
その意味では、一般的な面接の流れを参考に、自分のアピールポイントや質問のタイミングを考えて臨むことをお勧めいたします。
面接は一方的ではなくお互いの言葉のキャッチボールで成り立っています。回りくどい説明や的を外れた回答を防ぐためにも、準備万端で臨みましょう。