ジョブ・カード制度をご存知でしょうか?
政府が人材成長の戦略として2008年4月から実施された制度です。厚生労働省が主に普及を促進しています。

ジョブ・カードは、在職者や求職者、学生など様々な方の求職活動、キャリア形成に役立てられるツールです。
学歴や経歴、職歴や学歴、職業訓練の経験、免許・資格など
幅広い内容を記載することが可能です。
正社員経験が少ない求職者が、自身の職業能力を証明するための補助資料として就職活動などで活用できるでしょう。
求職者は、ジョブ・カード制度総合サイト内にある作成支援ツールやシートを活用し、自分でジョブ・カードを作成することになります。
客観的な意見や相談が必要な場合はキャリアコンサルタントやジョブ・カード作成アドバイザーによって、ジョブ・カードの作成支援も行われています。

◆「ジョブ・カード」の活用法は?

・採用時の補助資料
ジョブ・カードは、履歴書や職務経歴書よりも詳しく記載されているため、応募者の経験やスキルを把握しやすくなります。

また、通常の履歴書、職務経歴書とは違った観点で経験やスキルを把握することができる点もジョブ・カードの特徴です。

・人材評価の材料
求職者だけではなく在職者もジョブ・カードを作ることが出来ます。
キャリアの方向性や経験、スキルなどが細かく記載されるだけでなく、そのスキルを活かせる業務についても記入できるので、今後の人材評価の材料になります。

・キャリア形成支援
キャリアの方向性や経験、スキルが細かく記載されているということは
人事評価の材料だけではなく、今後のキャリア形成の支援にも役立ちます。
研修等でうまく活用すれば、従業員の定着率向上にもつながります。

・助成金が受けられる
ジョブ・カードを企業が活用するメリットに、助成金が受けられることが挙げられます。
ジョブ・カードを活用して人材育成を行う場合、一定の条件をクリアすれば国から助成金が支給されます。企業はジョブ・カードで受けられる助成金を上手に活用して研修を行うこともできます。

◆在職者に「ジョブ・カード」を活用すると・・・

先ほどお伝えしたように「ジョブ・カード」のメリットはご理解いただけたと思いますが
導入をすることで大変なこともお伝えしておきます。

・時間と労力が必要になる
ジョブ・カードを活用するとなると、企業は準備や運用に時間と労力が必要になります。
助成金も申請のために工数がかかるので負担となる可能性もあります。
また、キャリアカウンセリングも実施する必要もあるかもしれません。外部の専門家に頼むなどコストがかかる場合もあります。

・在職者も負担となる
企業だけではなく在職者の負担も大きいです。通常業務をしながら記入項目が多いとなると理解を得るためにはきちんとした説明が必要になりそうです。

◆まとめ

ジョブ・カードはうまく活用することで、新たな人材の採用、人材評価や人材育成、キャリア形成などに役立つツールになります。
ジョブ・カードを活用された企業様では在職者の自発的なキャリア形成やモチベーションアップにつながっているところもあるようですのでぜひご検討ください!