他の採用KPIの設定

KPIで重要なポイントは、具体的な数値で指標が設定されていることです。
まず採用活動の一連の動きを見ていき、その中からKPIを設定することも検討してみましょう。

≪採用活動での数値確認≫
①求人情報を告知する
②全体の応募者数
③採用対象となる応募者数
④面接を設定できた数
⑤実際に面接した数
⑥内定を出した数
⑦入社した数
この一連の流れの中で歩留まり人数や率をKPIとして設定することもあります。歩留りは、良いから採用が成功、悪いから失敗というものではありません。
求める人材の質や量に応じて、歩留り目標を低く設定する事も、高く設定する事もあります。
歩留り設定の仕方に応じて、採用活動の目的や意味合いが変わってくるのです。
■採用専任ではないので採用工数を減らしたい
→厳格な書類選考でふるいにかける
→チャネル別の書類選考通過目標率を30%以下と低く設定する
■多くの人を採用したい
→書類選考は80%通過目標、面接で判断する

 採用チームへ方向性を示す意味でも、この歩留り率と目標値をメンバーにしっかり認識させることが重要です。
では、何を重視するかでKPIがどう変わるかを見ていきたいと思います。

□人材の質を重視したい
 人材の質を重視した場合、スキルのある人を採用することが目標となるで、KPIは「書類選考通過者の面接設定率」「内定承諾率」となります。
質を重視する場合の選考は、書類選考の時点で採用ターゲットをかなり狭めている状況が多いですね。
このような人材は、まず面接設定ができたかを確認する必要があります。
中途採用では90%以上を目標とするべきですね。
またこのような方は、他にも多数のライバル会社から内定を得る可能性が高く、他社決定に進んでいくリスクも非常に高いと考えられます。
いかに自社の内定承諾を獲得できるか。ここが最も重要な指標となります。 

□採用人数を重視したい
 人材の質も大切だが、まずは人数を確保したい場合のKPIは、「書類選考通過率」「面接通過率」です。
書類選考通過率については、採用数を重視する場合、応募者数もKPIのひとつとして設定できます。
同時に採用メンバーで共有するKPIは、書類選考通過率に設定し、とにかく面接実施人数を増やすことが重要です。
当然ですが、応募時の意欲が低い方も合格となるケースが多いので、選考途中で辞退やキャンセルも多くなるのが実情です。
次の指標である面接通過率の目標を高くしてしまうと達成が困難を極めますので注意が必要です。
KPIはKGIを達成するための中間指標であり、実現可能性のあるものでなければいけません。
市場の動向、外部環境、過去の実績なども加味した状態で、最適と考えうる数値にすることを心構えとしていきましょう。
そして、また面接通過率は、どのような面接を行っているか見る指標となります。経験値などではなく、ポテンシャル重視の採用になる場合が多いので「丁寧に啓蒙もしながら、内定を出せるか」といった、面接スキルが重要になります。粗さがしに偏りがちな面接官には、採用方針の理解を促しましょう。

□KPIは修正しても良い

KPIを設定し、実際の採用活動が進む中で、別の課題が発生したり、もともとの設定値に保護が生じた場合、その数値を修正したり、指標を全く別のものにすることがあります。
但し一定期間は推移を観察しないとコロコロ変えては、現場が混乱するだけです。1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月などKGIへの達成状況を確認しながら対応ください。また、KPI設定で注意していただきたいことは、「実現不可能な数値を設定しない」「指標を多く作り過ぎない」ことなどです。
これは採用担当者のあるあるですが、高すぎる目標にはモチベーションが維持できませんし、指標が多いばかりに事務業務が増え、採用へ向き合う時間が削られたりするからです。
採用目標達成のためのKPIは、いかがだったでしょうか。
なかなか検討する時間も取れないというみなさんは、ぜひ弊社へご連絡ください。よろしくお願いいたします。